1.名称
公益社団法人 日本中国料理協会
2.所在地
東京都中央区日本橋堀留町2−8−5 JACCビル3F
電話: 03−3666−5415 / FAX: 03−3666−5421
3.代表者
会長: 陳 建一
4.設立年月日
昭和52年年11月22日
5.主務官庁
厚生労働省職業安定局総務課
6.役員定数
理事35名 監事3名
7.事務局長
関根高志
8.年間予算
収支予算書総括表参照
9.目的
本会は、中国料理に係る調理、接客等(以下「中国料理の調理等」という。)に関する調査研究及び普及啓蒙、中国料理の調理等に従事する者の生活の指導及び援助並びに技能向上のための講習会等を行うことにより、就労支援、食資源の有効活用、食育事業の推進、国民の公衆衛生の向上、国際相互理解の促進等に寄与することを目的とする。
10.事業の概要
- 中国料理の調理等の調査研究及び普及啓蒙に関する事業
- 中国料理の調理等に従事する者の職業及び生活に関する指導及び相談並びにその養成を通じた保護観察青少年等の就労支援の事業
- 中国料理の調理等に従事する者の技能向上のための講習会、コンクール等の事業
- 中国料理の調理等の技術を用いて食育事業への参加及び支援並びに被災者支援の事業
- 中国料理の調理等を通じた国際交流に関する事業
- 会員の福祉増進並びに相互扶助に関する事業
- その他本会の目的を達成する為に必要な事業
11.会員
本会に次の会員を置く。
- 正会員: 中国料理の調理等に従事する者で本会の事業に賛同して入会した個人
- 賛助会員: 本会の事業を賛助するために入会した個人、団体又は法人
- 名誉会員: 本会の事業に顕著な功績があった者又は中国料理の調理等の普及に貢献した者若しくは学識経験を有する者であって、理事会の推薦に基づき総会の承認を得た者
12.沿革
当会の前身となる全日本中国料理調理士協会が、労働大臣から社団法人としての設立許可を得てスタートしたのは、昭和52年11月22日のことであった。しかし、当時の会長以下幹部役員の公益法人に対する誤った理解から、会員がほとんど集まらず、わずか1年足らずの運営で休眠状態となってしまった。
昭和55年になると、調理士の技術技能を評価する制度を作るよう、国に働きかける動きが調理業界全体から持ち上がり、中国料理部門の受け皿となる公益法人の必要性が生じた。この話が労働省から人を介して東京海洋会館大城宏喜料理長へともたらされた。
当時の大城宏喜氏(当会初代会長、現終身名誉会長)は、中国料理業界最大勢力を誇る親睦団体のトップの座にあって、財政破綻した団体の再建には難色を示し、技能検定試験制度に対しても慎重な姿勢をとり続けた。一方では、自分達の仲間を集め、制度についての検討を行い、さらに、北京、上海、四川、広東などの各流派や地方の幹部と意見交換を行い、労働省とは新規団体の設立可能性について折衝を行った。しかし、労働省からは新規の団体設立は認めないかわり、名称、目的、事業について定款の大幅変更を認める内諾を得ることができた。
昭和56年6月には調理師法の一部が改正され、労働、厚生両省共管による調理技術技能評価試験制度がスタート寸前まで進んだ。しかし、この時点でも団体の設立や技能検定への参加について業界の総意は固まっておらず、業界有力者の合意がほぼ得られたのは、翌昭和57年春頃のことであった。
昭和57年7月3日付で、労働大臣から社団法人日本中国料理調理士会(略称:日中調)と名称を変更する認可書が届き、翌8月10日に東京・新宿「東京海洋会館」において、発足総会、懇親会を開催し、当会の運営が事実上始まった。しかし、運営は始めたものの、財政破綻で崩壊した前団体の影響を大きく受け、会員も賛助会員もなかなか順調には集らなかった。
当会が独り立ちできるきっかけとなったのは、昭和62年9月に5周年記念事業「大中国料理フェア」を成功裡に開催できたことにある。この大会以降、それまで定期発行もおぼつかなかった機関誌を、昭和63年1月号より「中国料理専科圓卓」のタイトルで定期刊行できるようになった。
また、昭和62年から(財)日本船舶振興会の補助金交付事業として、「医食同源の調査、研究」事業が始まり、当会からの研修生を中国に派遣する一方、中国からの視察団を引き受ける交流事業が始まった。この補助金交付事業は、平成6年の第8回まで続き、日中烹飪関係者の交流事業として大きな成果を収めてきたが、平成7年からは当会の自主財源で行うようになり、規模は縮小されたものの、当会の主要事業の一つとして継続されている。
年号が平成と変わってからは、中国のみならず台湾、香港の団体とも友好協定を締結し、これらの団体を足掛かりに「世界的規模の連合会」の結成を日本から呼びかけ、平成3年7月、北京において「世界中国烹飪連合会」の成立にこぎつけることができた。
そして、この団体の後援を得て、平成5年2月に「日中調設立10周年記念・中国料理世界大会」を東京・港区「高輪プリンスホテル」で成功裡に開催した。さらに平成12年3月、世界中国烹飪連合会による4年に一度の「中国料理世界コンクール」を日本で初めて開催し、わが国唯一の中国料理の専門団体としての地位を確立し、また組織的にも財政的にも安定期に入ることができた。
また、平成8年9月20日に閣議決定された「公益法人の設立許可及び指導監督基準」に則り、あわせて構成員の拡大をはかるため、定款における名称、目的、事業内容などの大幅な変更を行い、18年にわたって馴染んできた「社団法人日本中国料理調理士会」から「社団法人日本中国料理協会」へと生まれ変わり、これまで以上に社会に役立つ、公益性の高い事業を行う団体として再出発することになった。
21世紀においても業界の中枢団体としての地位をゆるぎないものにするため、現在、特に青年部組織と若い世代の業界従事者の育成を主眼に活動し、「青年調理士のための全日本中国料理コンクール」を2年ごとに開催するなど、組織の強化、活性化及び業界従事者の資質向上に努めている。
平成25年4月1日、内閣府より公益認定を受け、公益社団法人日本中国料理協会となった。